こんちにはインフラエンジニアのしょうです!
この記事では
- Cisco Packet Tracerについて知りたい
- Cisco Packet Tracerの使い方やダウンロード方法を知りたい
- CCNAの試験対策として利用したい
こういった悩みを解決していきます。
Cisco Packet Tracer(シスコパケットトレーサー)とは、自宅のパソコンでネットワークの仮想環境を作れて、Cisco製のネットワーク機器を無料で操作できるシミュレーターツールのことです。

Packet Tracerを利用することでネットワーク機器を使うイメージが掴めたり、CCNAの試験対策にも活用できますよ!
CCNAの概要や勉強方法については、『初心者がCCNA資格27日で合格!独学で合格できる勉強方法を解説』の記事をご覧ください。
未経験でも最短で合格できる方法を書いているのでかなり参考になるかと。


ではさっそくPacket Tracerのダウンロード方法や使い方についてわかりやすく解説していきますね!


Cisco Packet Tracer(シスコパケットトレーサー)とは?


Packet Tracer(パケットトレーサ)は、世界最大手の通信機器メーカーCisco社が提供するCisco製のネットワーク機器をソフトウェア上で操作できるネットワークシミュレーターツールのこと。
パソコンさえあれば仮想のネットワーク環境を構築することができ、ネットワーク構築やコマンド実行の練習ができます!
Cisco Packet Tracer(シスコパケットトレーサ)は、ITスクールの教材としても使われていることもあり、Cisco社主催のCCNA試験の対策としても活躍している安全な無料ツールです。
Udemyでは、下のPacket Tracerを利用した教材もあるのでそちらで学ぶのもおすすめですよ。


» 参考:【超絶入門】CCNA対策 Packet Tracerで学ぶ ハンズオン講座
Udemy は学習意欲の高いエンジニアの多くが知っている動画教材です。
Udemyはセールが毎月のように行われて、1000円代で良質な教材を購入することができます。
セールを逃さないためにも登録(無料)だけはしておきましょう。(肌感ですが月に1度はセール日が来る)
セール時にはメールがくるのですぐに分かりますし、初めて利用する方はすぐにセールが開始されると思います。
Udemyの詳細については『5分で分る!Udemyとは?1000円代でコスパ最強の動画講座』の記事をご覧ください。


次にPacket Tracerのダウンロード方法についてお伝えしていきます。
Cisco Packet Tracerのダウンロード方法


まずは、Packet Tracerのダウンロードをしていきましょう。
ダウンロード後は、実際にコマンドを実行して仮想上のネットワークの動作を確認していき、さらにCCNAの練習問題を利用してPacket Tracerの使い方を解説していきます!
Packet Tracerを使えるようになるまでの流れ
- Packet Tracerをダウンロード
- Packet Tracerでコマンドを実行してみる
- CCNAの練習問題にPacket Tracerを使用してみる
では、まずダウンロード方法を解説していきます。
キャプチャ上の言語はスペイン語ですが、英語でもダウンロード方法は同じです。
はじめに、Cisco Networking Academyサイトからアカウント登録をしましょう。


Cisco Networking Academyサイトから「Packet Tracer」のロゴを選択。


Cisco Packet Tracerのサイトに移行し、下にスクロール。
Getting Started with Cisco Packet Tracerの「Ver curso」を選択。


キャプチャと同じポップアップ画面が現れたら「Habilidades para todos」を選択。


LANGUAGES AVAILABULEから「English」を選択。
このサイトは日本語に対応していないため、分かりやすい言語を選んでください。


言語を選択したら、「Get Started」を選択。


キャプチャと同じ画面になることを確認して、「Sign up」を選択。


ここからは、個人情報を入力します。
Your country of region residence は住んでいる国を選択してください。
Year of Birth、Month of Birth は生年月を選択してください。
入力が完了したら、「Continue」を選択。


ここは英数字で入力してください。
First nameは名前を、Last nameは名字を入力。
Emailには現在利用しているメールアドレスを入力。
Passwordはアカウントのパスワードを入力。
※パスワードは以下ではないと設定できません。
8 文字以上、小文字と大文字と数字を含む、少なくとも 1 つの特殊文字(%など)
過去 3 回のパスワードをパスワードにすることはできません。
入力が完了したら、「Create account」を選択。


次にポップアップ画面が表示されることを確認し、利用規約を読む。
問題なければ、 I have read and agreed to the terms & conditions* にチェックをつける。
赤枠内の I agress to receive future promotions, offers and communication from Skills for ALL. は、Ciscoネットワークアカデミーに関するメールを受領すると記載されているので、任意でチェックをしてください。


その後、設定したメールアドレスからメールが届くためアクティベーションします。
上の画面まで進むことができたらアカウント作成完了です。
次は、Cisco Networking Academyサイト内からPacket Tracerのダウンロードをしていきましょう。


マイアカウントにログインしたら「My Lealming」を選択し、
Cisco Packet Tracer講座の「Getting Started with Cisco Packet Tracer」を選択。


講座のDownload and Use Cisco Packet Tracerを閲覧します。


見出しの1.0.3 Download Cisco Packet TracerにあるURLをクリック。


上と同じ画面になることを確認。
注意:サイト内のMy LearningのPacket Tracerコースからダウンロード画面までいけない事象が発生しているため、このResource Hubリンクを踏んでください。


下に進み、パケットトレーサーのダウンロードURLがあるのを確認。
ご自身のパソコンに該当するOS版ダウンロードを選択。
2023年2月時点では バージョン8.2.0が最新版。
ここからはmacOSバージョン8.2のインストールを紹介します。
Windowsの方は、Windowsデスクトップバージョンを選択してくださいね!


Packet Tracerのセットアップ画面が表示されたら、「続き」を選択。


ライセンス条項を読み「ライセンスに同意する。」にチェックをして「続き」を選択。


これでインストールの準備ができたので、「インストール」を選択。


この画面になればインストールは完了なので「終了」を選択。
これでPacket Tracerのダウンロードが完了です。
ダウンロードは完了しましたが、残りの講座内容は進まなくても問題ないです!
残りの講座については、アカウント作成時の指定した言語でCisco Packet Tracerの一通りの使い方を教えてくれます。
日本語版でなくても問題ない方や興味がある方は、最後まで講座を読み切ることをおすすめします。
【初心者でもできる】Cisco Packet Tracerの使い方


ではPacket Tracerの使い方を解説していきます。
まずはインストールしたPacket Tracerを起動しましょう。


パソコンにインストールしたアプリ「Cisco Packet Tracer 8.2」をダブルクリック。


立ち上げると、Ciscoアカウントのログインを求められるので「Cisco Skills For All」を選択してください。
Ciscoアカウントを一回入力してしまえば次回からは入力を求められません。


上記の画面になればPacket Tracerが正常に起動されています。
Packet Tracerで簡単なコマンドを実行してみる
では実際にネットワーク機器で使用されるCisco IOSモードを変えるコマンドを実行してみましょう。
Cisco IOSとは、ルーターやスイッチなどのCiscoのネットワーク機器に搭載されているCisco独自のソフトウェアのことです。
IOSモードの変更について
ルータやスイッチの設定はコマンドによる設定が一般的です。
IOSモードには主に3つのモードがあり、各モードで使用できるコマンドが制限されています。
- ユーザーモード=モニタのコマンドだけ実行可能
- 特権モード=ルータの設定コマンドだけ実行可能
- グローバルコンフィグレーションモード=コントローラやインターフェイスの設定コマンドだけ実行可能
まずは、Packet Tracerを立ち上げてください。


画面上の左下にあるルータのアイコンを選択し、シスコ2811ルータのアイコンを選択。


選択したらこのように禁止マークの状態になっていることを確認。


上記の真っ白な空白の部分にもう1度クリックするとルータが設置できます。


設置したルータをダブルクリックして、上記の画面上にある「CLI」を選択。


CLIからセットアップを対話式でするかと質問されるので、基本的に「no」を実行。
今どのユーザーモードか判断するには上記の赤枠の写真を参考すれば分かりやすいかと。
Router > 左はユーザーモードですね。Routerの部分がルータの名前で、「>」の部分がモードを表しています。
ユーザーモード(Router>)の状態から「enable」を実行。
特権モード(Router#)から「configure terminal」を実行。
グローバルコンフィグレーションモード(Router(config)#)に移行しているのを確認できたらコマンド操作は終了です。



実機もこのようにモードを変更しながら、ネットワーク機器の設定などしていきます^^
CCNAの練習問題にPacket Tracerを使用してみる
Packet Tracerでネットワーク機器の設置やコマンドの実行もできましたね!
次はCCNAの練習問題にも出題されるルーティングについて、パケットトレーサーを使用して動作や設定の仕方を確認していきましょう。
パソコンやスマホなど送信したデータを違うネットワークのパソコンやスマホにデータを届ける役割がある機器をルータ。(皆さんの自宅にもありますよね)
ルーティングは違うネットワークにデータを届ける仕組みのことです。
まずは、インストールしたPacket Tracerを起動しましょう。


Pakect Tracerの左下の赤枠を基本的に使用します。


最初はルータを設置しましょう。
ルータのアイコンから2811のルータを2つ設置。


次にPCを追加しましょう。
パソコンのアイコンからPCを2つ設置。


次にPCとルータをケーブルで繋げましょう。
繋げ方には雷マークのアイコンから「Cross-Over」ケーブルを選択した状態からPCやルータをクリック


クリックすると、どこのポートに接続するか選択できます。
今回は以下のように接続して下さい。


PC1は「FastEthernet0」に接続し、Router1には「FastEthernet0/0」を選択。
Router1の「FastEthernet0/1」からRouter2の「FastEthernet0/0」を選択。
Router2の「FastEthernet0/1」に接続しPC2には「FastEthernet0」を選択。
これでケーブル接続は完了です。


次にPCとルータにIPアドレスとサブネットマスクとゲートウェイを設定しましょう。


最初は、PCの設定をしていきましょう。
PC1をクリックし、画面の「Desktop」から、「IPConfiguration」を選択。


Interfaceは「FastEthernet0」、「Static」にチェック
IPv4 Address:192.168.1.1
Subnet Mask:255.255.255.0
Default Gateway:192.168.1.2


同様にPC2も設定していきましょう。
Interfaceは「FastEthernet0」、「Static」にチェック
IPv4 Address:192.168.3.1
Subnet Mask:255.255.255.0
Default Gateway:192.168.3.2
これでPCの設定は完了です。


次はルータの設定をしましょう。
ルータ1をクリックし、「CLI」を選択。


画像と同じコマンドを打って下さい。
①ルータ1のFastEthernet0/0のIPアドレス設定
②ルータ1のFastEthernet0/1のIPアドレス設定
③PC1から届くデータをルータ2に送信するルーティング設定


ルータ2も同様に設定しましょう。
①ルータ2のFastEthernet0/0のIPアドレス設定
②ルータ2のFastEthernet0/1のIPアドレス設定
③PC2から届くデータをルータ1に送信するルーティング設定


次にルータにルーティング設定したことが反映されているか確認しましょう。
ルータ1で「show ip route」コマンドを実行
「S 192.168.3.0/24 via 192.168.2.2」があればルーティング設定は反映されています。


ルータ2も確認してみましょう。
ルータ2で「show ip route」コマンドを実行
「S 192.168.1.0/24 via 192.168.2.1」があればルーティング設定は反映されています。
これでルータの設定は完了です。


次にネットワーク設定が完了したので、PC1からPC2にデータが届くのか確認してみましょう。
PC1をクリックし、画面の「Desktop」から、「CommandPrompt」を選択。


「ping 192.168.3.1」のコマンドを実行。
「Reply from 192.168.3.1: bytes=32 time<1ms TTL=126」が確認できたらPC2にデータが届いています。
「Request timed out」しかない場合はデータが届いてないので設定が間違っているのでパソコンやルータの設定を一度確認してください。
これでネットワークの疎通が確認できたのでルーティング設定は完了です。
お疲れさまでした!



ルーティング以外でもCCNAの練習問題はあるので、Packet Tracerを使用し実際に手を動かすことでより理解が深まると思います^^
ネットワークについてさらに学びたい方は『ネットワークおすすめ本5選を現役SEが厳選しました!』の記事をご覧ください。


これでPacket Tracerの解説は終わりです!
Twitterにて日々の進捗やブログの更新などツイートしているので、気軽に絡んでください^^
ではまた!